「サウナブームはいつまで続くのか」―この問いに対して、2026年時点では「熱狂的なブームは一段落し、文化として定着するフェーズに入った」というのが専門家の見解です。
「サウナブームは終わった」と感じる声がある一方で、本当の意味での「定着(インフラ化)」と、シビアな「淘汰」が始まるフェーズに入った
との指摘があります。本記事では、日本のサウナの歴史を振り返りながら、今後の展望を解説します。
目次
- 1サウナブームの歴史:3度の波を経て今に至る
- >第1次サウナブーム(1960年代):東京オリンピックがきっかけ
- >第2次サウナブーム(1990年代):健康志向とスーパー銭湯の台頭
- >第3次サウナブーム(2019年頃~):「ととのう」文化の誕生
- 22026年時点のサウナ市場:ブームは終わったのか?
- >「ブーム終焉」と「文化定着」の両面
- >利用者数の推移:コロナ禍からの回復
- >グローバル市場は堅調に成長
- 3サウナビジネスの変化:多様化と個室化
- >ニーズの多様化が進む
- >規制強化への対応も必要に
- 4サウナブームはいつまで続くのか?専門家の見解
- >「ブーム」から「文化」へのシフト
- >次のトレンド:アウトドアサウナとテクノロジー
- >成長のカギは「差別化」と「体験価値」
- 5サウナ開業を成功させるポイント
- >コンセプト設計と市場調査
- >法令対応は専門家と連携して
- >収益モデルと初期投資の見極め
- >集客とブランディング
- 6まとめ:サウナは「ブーム」から「文化」へ
- 7よくある質問
- >サウナブームはもう終わったのですか?
- >個室サウナと大型施設、どちらが有望ですか?
- >サウナ開業にはどんな許可が必要ですか?
- >サウナの健康効果はどのようなものですか?
- >開業費用はどれくらいかかりますか?
- 8参考リンク
サウナブームの歴史:3度の波を経て今に至る
第1次サウナブーム(1960年代):東京オリンピックがきっかけ
日本におけるサウナの歴史は、意外にも古くから始まっています。
日本で最初の本格的なサウナは1957年(昭和32年)、銀座にあった「東京温泉」という温浴施設(1951年開業)の中に日本式のサウナ風呂として設置されました。この日本式サウナを作ったのは、クレー射撃のオリンピック代表選手であった許斐氏利(このみうじとし)氏で、1956年(昭和31年)のメルボルンオリンピックでフィンランド選手団が持ち込んだサウナを見てヒントを得て、日本に持ち帰り日本独自のサウナを作りました。
第1次サウナブームは、
1964年(昭和39年)の東京オリンピックでフィンランド選手団がサウナを持ち込み、注目を集めたことがきっかけ
とされています。
1964年の東京五輪で、フィンランド選手団が選手村にサウナを持ち込んだのがきっかけで、日本でもサウナが広く知られるようになったのが定説です。
ただし、
第1次サウナブームは長続きせず、サウナは広く利用されるには至りませんでした。当時のサウナは中高年男性のものというイメージが強く、若年層や女性には浸透しませんでした。
第2次サウナブーム(1990年代):健康志向とスーパー銭湯の台頭
1990年代の健康志向の高まりとともに、「手軽なダイエット」や「スーパー銭湯」「健康ランド」が流行し、再びサウナが注目を集めました。これが「第2次サウナブーム」です。
この時期に建設された温泉施設は、現在でも多く残っており、温泉施設に「食事処」や「マッサージ施設」などが併設されるようになったのもこの頃からです。第2次ブームでは、サウナが娯楽施設の一部として定着し始めましたが、まだ「ととのう」という概念は一般的ではありませんでした。
第3次サウナブーム(2019年頃~):「ととのう」文化の誕生
現在につながる第3次サウナブームは、2019年頃から本格化しました。
googleで「サウナ」と検索された回数を示したグラフでは、2019年に大きく回数が上昇していることがわかります。
このブームの火付け役となったのが、
タナカカツキ氏が手がけるサウナの漫画「サ道」で、この中で取り上げられた「ととのう」という心地のよい状態が流行り、サウナに行きたい人が増えた
ことです。
タナカカツキ氏と濡れ頭巾ちゃん氏の対談などを通じて「整う」という言葉がサウナ愛好家の間で広まり始めました(対談時期や初出メディアについては諸説あります)。その後、
『マンガ サ道』でととのう状態が視覚化され、ドラマで映像化されると大流行
しました。
「ととのう」とは、サウナと水風呂の温冷交代浴によって得られる心地よい状態を指すサウナ用語です。この言葉の誕生により、サウナ体験を言語化できるようになったことが、若年層や女性にもサウナが広がる大きなきっかけとなりました。
2026年時点のサウナ市場:ブームは終わったのか?

「ブーム終焉」と「文化定着」の両面
2026年8月の報道では、巷ではサウナブームの終焉もささやかれる
という指摘がある一方で、市場規模としては成長を続けています。2026年時点の日本のサウナ市場規模については複数の予測が存在しており、市場は成長傾向にあるとされています。ただし、調査機関や定義により数値は大きく異なるため、具体的な数値については各種調査レポートを参照してください(出典と調査時点の明記が必要)。
2026年に入っても、長年地域を温め続けてきた老舗施設が静かに暖簾を下ろす動きが加速しています。
ボイラー設備等の老朽化や資材・燃料費高騰のため閉業する施設が相次いでいます。一方で、厚生労働省の衛生行政報告例によれば、全体の公衆浴場数は減少傾向にありますが、一般公衆浴場(銭湯)の減少に対し、スーパー銭湯などを含む「その他の公衆浴場」の内訳では新規開業も見られます。ただし、年度ごとの増減については最新の衛生行政報告例を参照してください(2026年8月時点)。
つまり、設備更新が難しい老舗施設の閉業と、新しいコンセプトの施設の新規開業が同時進行しているのが2026年の状況です。
利用者数の推移:コロナ禍からの回復
一般社団法人日本サウナ・温冷浴総合研究所の『日本のサウナ実態調査2023』(2023年3月発表)によれば、サウナ愛好家(年に1回以上サウナに入る人)の推計人口は、2020年(調査対象年)が約2500万人、2021年が1500万人と減少しましたが、2022年は1600万人程度に回復しています(調査時点:2023年3月)。ただし、この数値は調査対象・推計方法により変動するため、詳細は同研究所の調査報告を参照してください。コロナ禍で大きく減少した利用者数は、緩やかに回復傾向にあります。
ただし、
サウナ人口は2021年を境に大きく減少していますが、それ以降はほぼ横ばいで推移しています。
流行ってるらしいからという理由だけでサウナを訪れていた人々が姿を消し、残るのは心からととのいに魅了されたサウナジャンキーたちだけ
という指摘もあり、ライト層の減少とコア層の定着が同時に起きていると言えます。
グローバル市場は堅調に成長
世界のサウナおよびスパ市場規模について、ある市場調査では2026年に1,556億3,000万米ドル、2031年までに1,949億米ドルに達するとの予測があります(CAGR4.6%)。ただし、市場規模の推計は調査機関や対象範囲(サウナ設備のみ、スパ・温浴施設全体など)によって大きく異なります(数億ドル~千億ドル台まで幅があり)。具体的な数値を引用する際は、調査機関名・調査時点・定義を必ず確認してください(2026年8月時点)。
なお、サウナ市場の規模推計は調査機関や対象範囲(サウナ設備のみ、スパ・温浴施設全体など)によって大きく異なります。世界的にウェルネス産業の一部としてサウナ需要が高まっている点は複数の調査で一致しています(具体的な数値については各調査レポートの定義と時点を確認してください)。
サウナビジネスの変化:多様化と個室化
ニーズの多様化が進む
2025年現在もサウナ施設自体のオープンは続いていますが、ユーザーニーズが多様化していて、ビジネスモデルも細分化が進んでいる傾向があります。
従来の大型スーパー銭湯型に加えて、以下のような新しい業態が増えています:
- 個室サウナ:プライバシーを重視した完全個室型の施設
- 貸切サウナ:グループで利用できる貸切タイプ
- 薪サウナ:薪ストーブを使った本格的なフィンランド式サウナ
- テントサウナ:アウトドアで楽しむ移動式サウナ
- 宿泊施設併設型:「サ旅」需要に応える宿泊とサウナの組み合わせ
コロナ禍となった2020年以降、集団感染防止のために3密を回避するような呼びかけが始まり、その影響でサウナ施設の利用制限や利用停止が増えましたが、個室サウナや少人数でのサウナ室など新たな業態が誕生するきっかけとなった
のです。
規制強化への対応も必要に
2026年4月21日、厚生労働省は「旅館業及び公衆浴場業におけるサウナ施設への安全対策の徹底について」と題する通知を、全国の都道府県・保健所設置市・特別区に向けて発出しました。
サウナブームの恩恵を受けて宿泊施設にサウナを導入する事業者が急増する一方で、安全性に関する事故報道も増加してきました
ことを受けたものです。
サウナ開業には公衆浴場法・消防法・建築基準法など複数の法令対応が必要であり、
サウナ施設所在地を管轄する保健所長の許可を受ける必要があります。ただし、運用基準は自治体によって異なるため、管轄の保健所や消防署への事前確認が不可欠です。
サウナブームはいつまで続くのか?専門家の見解
「ブーム」から「文化」へのシフト
日本のサウナ市場は、2019年頃からのドラマ「サ道」や「サウナシュラン」などのメディアの影響を受け、直近の5年間で右肩上がりに成長してきました。この成長は一時的なブームにとどまらず、サウナは文化として定着しつつあり、市場規模も過去20年とは全く異なるものとなっています。
専門家は、サウナは一過性のブームではなく、入浴文化の一部として定着すると予測しています。
2025年以降もサウナブームは続くと予想されます。ただし、一部の専門家は「サウナの進化が求められる」と警鐘を鳴らしています。
次のトレンド:アウトドアサウナとテクノロジー
専門家が注目しているのはテントサウナで、「都市部のサウナブームが成熟する中で、次のトレンドは"アウトドアサウナ"になる」と予測しています。
また、
将来のサウナでは、スマート制御・遠隔操作・IoT機器と連携する体験設計が進むと見られています。たとえば、温度・湿度・照明・音楽・ロウリュ演出をアプリで制御する仕組みなどが実現されつつあります
という指摘もあります。
成長のカギは「差別化」と「体験価値」
今後の成長のカギとして、高付加価値型サウナの導入(個室、アウトドア、女性専用など)、地方の観光資源化(サウナ×温泉×旅行の組み合わせ)
が挙げられています。
単にサウナを設置するだけでなく、ロウリュのパフォーマンス、水風呂の水質、外気浴スペースの快適性、施設全体のデザイン性など、総合的な体験価値で差別化することが求められています。
サウナ開業を成功させるポイント
コンセプト設計と市場調査
サウナ開業を成功させるには、明確なコンセプト設計が不可欠です。ターゲット層(ビジネスマン、女性、ファミリー、サウナ上級者など)を明確にし、競合施設との差別化ポイントを打ち出す必要があります。
サウナ利用者の男女比は以前より差が少なくなっていて、年齢層は10~30代が中心の傾向があります。女性専用エリアや個室サウナなど、女性が利用しやすい環境づくりも重要な差別化要素となります。
法令対応は専門家と連携して
サウナ開業には『公衆浴場法』に基づいた営業許可を得る必要がありますが、消防法や都市計画法、建築基準法といった様々な法令も関係するためあらかじめ確認しておくことが大切です。
無許可で営業すると、公衆浴場法第8条に基づき「6か月以下の拘禁刑または2万円以下の罰金」の罰則の対象になります。また、営業者が同法第3条第1項の規定に違反したときは、同法第7条に基づき都道府県知事により許可の取り消しまたは期間を定めた営業停止命令を受けることがあります(2026年8月時点の現行法に基づく)。自治体の条例により追加の罰則が定められている場合もあります。自治体により運用基準が異なるため、計画段階で管轄の保健所・消防署・建築指導課に相談することが必須です。
法令対応や施設設計には専門的な知識が求められます。株式会社RiBeQでは、サウナプロデュース事業として、企画・設計から施工サポート、開業後の集客・運営まで一気通貫でサポートしています。あらゆるサウナを巡った知見を活かし、コンセプト設計から法令対応、収益モデル構築までトータルでご相談いただけます。
収益モデルと初期投資の見極め
サウナ開業には、施設の規模や設備によって初期投資額が大きく異なります。個室サウナのような小規模施設から、スーパー銭湯型の大規模施設まで、幅広い選択肢があります。
電気・ガス代の高騰(光熱費の増加が収益に影響)、人材不足(熱波師・ロウリュ担当)、新規施設の増加による競争激化
といった課題も認識しておく必要があります。
開業費用や運営コストについては、立地・規模・設備内容によって大きく変動します。具体的な金額については、事業計画に基づいた個別見積もりが必要ですので、実績のある専門家に相談することをお勧めします。
集客とブランディング
男女を問わず、多くの若い人たちが、いわゆる「ととのい」を求めて、サウナにやってきます。SNSでの情報発信や口コミが集客に大きく影響するため、施設の魅力を視覚的に伝えるブランディングが重要です。
また、株式会社RiBeQでは月2回開催のサウナ交流会を運営しており、経営者向けビジネス交流会として人脈づくりの場を提供しています。サウナ事業者同士の情報交換やネットワーク構築にもご活用いただけます。
まとめ:サウナは「ブーム」から「文化」へ
サウナブームは、1960年代の第1次、1990年代の第2次、そして2019年頃からの第3次と、複数の波を経て今に至っています。2026年時点では、熱狂的なブームは一段落したものの、文化として定着し始めているというのが実態です。
老舗施設の閉業が相次ぐ一方で、個室サウナや薪サウナ、テントサウナなど新しいコンセプトの施設が次々と登場しています。市場は「量的拡大」から「質的深化」のフェーズに移行しており、差別化された体験価値を提供できる施設が生き残る時代になっています。
開業を検討される場合は、コンセプト設計、法令対応、収益モデル構築、集客戦略など、多角的な視点での計画が必要です。専門家の知見を活用しながら、長期的に愛される施設づくりを目指しましょう。
まずはお気軽にご相談ください。株式会社RiBeQに無料相談する
よくある質問
サウナブームはもう終わったのですか?
「ブーム」という言葉で表される熱狂的な盛り上がりは一段落していますが、市場規模は成長を続けており、文化として定着するフェーズに入っています。ライト層の減少とコア層の定着が同時に進んでおり、質の高い体験を提供できる施設は引き続き支持を得ています。
個室サウナと大型施設、どちらが有望ですか?
それぞれに利点があり、ターゲット層や立地条件によって最適な形態は異なります。個室サウナはプライバシー重視の層やカップル需要に、大型施設は滞在型の体験価値を求める層に支持されています。コンセプトと市場ニーズを見極めた上で判断することが重要です。
サウナ開業にはどんな許可が必要ですか?
不特定多数が利用する商業サウナの場合、公衆浴場法に基づく営業許可が必要です。また、消防法、建築基準法など複数の法令対応が求められます。ただし、運用基準は自治体によって異なるため、計画段階で管轄の保健所、消防署、建築指導課への事前相談が必須です。宿泊客のみが利用する場合は旅館業法の範囲内で対応できるケースもあります。
サウナの健康効果はどのようなものですか?
サウナと水風呂の温冷交代浴により、血行促進やリラクゼーション効果が期待されるという報告があります。「ととのう」と呼ばれる心地よい状態は、副交感神経が優位になることで得られるとする説がありますが、医学的メカニズムの詳細は研究途上です。心臓疾患・高血圧・妊娠中の方など、健康状態によっては利用を控えるべき、または医師に相談すべき場合がありますので、ご自身の体調に十分注意してください。
開業費用はどれくらいかかりますか?
施設の規模や設備内容によって大きく異なります。小規模な個室サウナから大型のスーパー銭湯型まで、幅広い選択肢があり、初期投資額も数百万円から数億円まで様々です。物件取得費、内装工事費、設備費、運転資金などを含めた総合的な事業計画が必要です。具体的な金額は、立地や事業規模に応じた個別見積もりをお勧めします。
参考リンク
サウナ施設の企画・設計から開業後の集客・運営まで、株式会社RiBeQが一気通貫でお手伝いします。「まずは話だけ聞いてみたい」という方も、お気軽にご相談ください。
川崎 悠太 / 株式会社RiBeQ
代表取締役
サウナプロデュース・AI開発・クリエイティブを軸に、あらゆる可能性に挑む株式会社RiBeQを経営。あらゆるサウナを巡った知見を活かし、サウナ施設の企画・設計から開業後の集客・運営まで一気通貫でプロデュース。AI構築コンサルティングやSEO/LLMO対応の記事作成自動化など、企業のAI活用支援も手がける。月2回開催の経営者向けサウナ交流会を主宰。






